No 23

あの朝、あの道
F4

33 × 24

取材した場所は、フランス中部の田舎道ですが、それはあまり重要ではありません。

霧の合間に差し込んでいる光の方が主役です。


誰でも記憶に印象深く残っている道があると思います。

冬の寒い日に学校に通った道。

失意の中でたどった家路。

希望を胸に第一歩を踏み出した輝かしい道。

そんな光景を重ねていただけたらと思います。

そして、いつのときにも差し込んでいた美しい光を思い出してほしいのです。

私がこの絵で一番苦労したのは、ほとんど無視していいほどの路傍の草や石です。

じつはそれらの存在が非常に大事であって、それらをいかに独自の表現を持たせるかが大きな課題でした。



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