「「御使いは彼女に言った。「おそれることはありません、マリア。あなたは神から恵みを受けたのです。」
これはおとめマリアがみ使いのお告げを受けた時のことです。
誰しもこれからのことに不安を覚えることがあります。
途方にくれて、ただ座り続けてしまう時、ふと目を上げると朝の陽が窓から差し込んでいるのに気が付きます。
み使いがマリアに語りかけたと同じ声が聞こえて来るかもしれません。
「おそれることはありません。あなたは神から恵みを受けたのです。」と。
場所はわたしが以前に住んでいたロワール地方の古い家です。」
上記の光景を表現するためにみ使いの言葉をあらわす陽の光の射す窓辺を選びました。

2022年に発表した「エオリア(微風)」という作品がもとになっています。
この作品ではテーマは風です。私たちに様々な示唆をあたえる聖霊を風として表現した作品です。
風そのものは描けないとしても、開いた窓、揺らぐカーテンで表現しました。風そのものがテーマですのでそのほかのものはあまりこまごまと描いておりません。むしろ移り行く影として、この世の事物はうすぼんやりと描いています。
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2024年に発表したときの状態です。
窓からカーテン越しに射す陽光に焦点を当てた表現になっています。
「エオリア」とは対照的に克明に描くことによって静かに動いてゆく朝のひかりを捕らえようとしました。同じ場所同じような光景なのにずいぶんと違った印象を与えると思います。
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窓辺に加えて室内のこまごまとした様子とドアの窓越しに見える中庭の様子を加えました。窓には外に掛けたクリスマスリースも書き加え季節を現しました。これらの加筆によって意外にも外から差し込む光を強く印象付けることができました。
ここまで描きこむと観てくれる方は楽しめると思います。描く方は大変ですが。
一番苦労させられるのは室内に配置された物と窓枠などの建具の整合性をしっかりと合わせることです。ここが狂うと存在感が希薄になってしまいます。

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